2010年03月02日

怡香烏龍-雀舌(冬)と有機緑茶

「台湾に来ましたよ~!」
と農家の皆さんに連絡すると、去年の冬茶の別ロットであったり
試験的に作ったお茶などサンプルが続々と送られてきます。

日本にいてもサンプルを送ってきてくれる農家さんもいるの
ですが、さすがに送料が高いので気軽に「あれもこれも♪」
とはいかない。   (ー’`ー;)<ナヤメルトコロ・・・

春茶の製茶まで約1ヶ月ありますがこの期間の話し合いや、
今年の春茶はどういう方向性でまとめてみようか・・・。など
考える時間はとっても重要!
現地ならではのメリットですね。 ハッ!Σ(;゜0゜)!<スミコンジマオーカナ

【1本目】怡香烏龍-雀舌=じゃくぜつ=(09冬)

怡香烏龍-雀舌(冬)と有機緑茶


【雀舌】=じゃくぜつ=というのは怡香烏龍の特別ロットで、生産者の李欽徳がお得意さん用に作るお茶。
一般の茶葉より更に若い茶葉や幼芽で作ることもあります。
品種は怡香烏龍と同じく『青心烏龍』(チンシンウーロン)
ちなみに【雀舌】の由来は幼芽で作られた茶葉が雀の舌のように小さく可憐なところからきています。

09年冬は、幼芽ではないものの茶葉が小さいのでかなり若い茶葉を使っているようですね。
怡香烏龍-雀舌(冬)と有機緑茶


透明度の高い黄緑の水色。意外に深みのある色です。
香りは怡香烏龍特有の『爽やかな蘭花』と、飲み干した杯から漂う『乾燥させた桃の皮』のような甘く芳醇な香り。
ものすごく魅惑的なお茶ですが、口感は極めて軽やかで冬茶らしい仕上がりでした。


【2本目】有機栽培緑茶
怡香烏龍-雀舌(冬)と有機緑茶


これは茶業改良場に勤める方から送られてきたもの。
産地は桃園縣陽梅鎮、品種は表記されていませんでしたが『青心大有』(チンシンターパン)

実は桃園縣陽梅鎮は戦前に日本向け緑茶の産地として栄えていましたので、日本の古い
茶問屋さんはこの辺りの農家と知り合いの方も多いと思います。

余談ですが、『青心大有』(チンシンターパン)という品種は、最高級台湾烏龍茶『東方美人』の
原料にもなる優秀な品種。

外観は『文山包種』のような自然歪曲した條型茶葉。濃い緑色が印象的です。

香りはやわらか、残念ながら少し酸化していたけど(緑茶は保存が難しい)旨みと香り、
喉越しの軽やかさをそなえた良いお茶でした。

怡香烏龍-雀舌(冬)と有機緑茶



左が『怡香烏龍』で右が『有機緑茶』

烏龍(左)のほうが水色が明るいけれども、これは茶葉の成長度や品種の違いからくるもの。
あと、怡香烏龍は焙煎を行わない独特の製法で作られるので、緑茶なみに明るい黄色の水色を楽しむことができます。



台湾茶の台湾福茶








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Posted by 『宗』 at 14:45│Comments(3)台湾茶
この記事へのコメント
ウーロン茶って茶色のイメージ(サントリーウーロン茶?)でしたが、
中国茶教室に通って初めて緑色のウーロン茶を飲みました。

中国茶器ってホント素敵ですよね(*^_^*)

茶船をまだ買ってません・・・
日本に戻るまでには使いやすい茶船を見つけます♪
Posted by noinoinoinoi at 2010年03月02日 18:57
私の作る 釜炒り茶は・・
早生品種は 香りも味もいまいち・・

という イメージがあるのですが
幼芽で作られた茶葉と言うのは

その辺はどうなんですか!?

宗さんの
きき茶 講座を受けて
もっとお茶の道を深めてみたくなりました。。
Posted by 亀茶 at 2010年03月02日 21:12
>noinoiさん
茶舟は使い慣れればいちばん便利ですね♪
ちょっとしたお茶会ならば茶壺と茶杯が3~5杯入るものでOK!
茶器との良い出会いがありますように♪


>亀茶さん
台湾では早生品種でも『四季春』のように極めて香りの高い
茶樹もあります。緑茶だと渋みが強いかもしれませんが、少
し工夫すれば釜茶にしてもおいしいと思います♪

幼芽でお茶を作れは香りが柔らかく(弱く)旨みが多い(アミノ
酸比率が高い)お茶になりますが、味や香りの強弱だけで言
えば20~30倍では利かないコストをかけて作る意味は無い
と思います。

しかしグラスに舞う幼芽の可憐さ、沈み込むような陰性の香り
など、感性の研ぎ澄まされた方には堪らないでしょうね。

台湾では600g100万円越のお茶もたまに見かけます。
お茶に対しての価値判断の深度が段違いなのでしょうね。。。

今夜は上記の怡香烏龍の李欽徳と会食してきます。
この方は日本時代を経験してらっしゃるので日本語ペラペラ!
亀茶さんが台湾に来てくれたときには必ず紹介したい1人です。
Posted by 『宗』 at 2010年03月03日 14:31
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